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のしの結び方|紅白蝶結びと結び切りの違い
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贈り物に掛ける「のし」を選ぶとき、最初に迷うのが水引の結び方です。紅白の蝶結びと、結び切り。見た目は似ていても、意味も使う場面もまったく違います。
三越伊勢丹グループの「水引マナー完全ガイド」によれば、蝶結び(もろわな結び)は「ほどけやすく何度でも結び直せることから、出産や入学など繰り返し喜ばしい行事に使い」ます。高島屋の解説も同じ考え方で、「片方の水引を引くとほどけてしまい、再度容易に結ぶことができるため、そのことが何度も繰り返されてよい場合に使用」するとしています。お中元やお歳暮のように毎年続く贈り物、出産や入学のお祝いのように「何度あってもうれしいこと」に向いた結び方です。
結び切り(ま結び)はその逆です。三越伊勢丹は「ほどけにくく『一度きり』を表すため、結婚や快気祝いなどに用います」と説明し、高島屋も「結婚祝い(結婚記念日などを除く)と弔事の場合はすべて結び切りを使用します。病気見舞いも結び切りです」としています。「二度と繰り返したくないこと」に使う結び方、と覚えておくと選びやすくなります。
早見表:結び方と使う場面
- 紅白蝶結び(もろわな結び・花結び) — 意味:何度あってもよいお祝い事に。使う場面:出産祝い・入学祝い・お中元・お歳暮・一般的なお礼など。表書きの例:「御祝」「内祝(出産・開店など一般のお返し)」「こころばかり」
- 結び切り(ま結び) — 意味:一度きりであってほしいことに。使う場面:結婚祝い・結婚内祝い・快気祝い・お見舞いなど。表書きの例:「壽」「内祝(結婚内祝い)」「快氣祝」
- あわじ結び — 飯田水引協同組合の分類では結び切りの一種で、ほどけにくい性質は同じです。慶事・弔事どちらに使うかは出典によって説明が分かれるため、贈り先や購入先に確認したほうがよい結び方です(詳しくは次の見出しで説明します)
いずれも三越伊勢丹・高島屋の公式ガイドをもとにした一般的な区分です。
あわじ結びは慶事用か、慶弔どちらもか
ここははっきりしません。三越伊勢丹の「水引マナー完全ガイド」は、あわじ結びについて「固く結ばれることから長寿や末永さを願う場に適して」いると、長寿祝いなど慶事の文脈だけで紹介しています。ところが高島屋は「どちらの場合にも使える結び方(あわび結び・あわじ結び)」と、慶事・弔事の両方に使えると説明しています。水引の産地である長野県飯田市の水引事業者21社でつくる飯田水引協同組合は、「結びきりには、あわじ結びや輪結びがあります」と結び切りの一種として位置づけるにとどまり、この対立には触れていません。
つまり「あわじ結びは慶事専用」とする出典と、「慶弔どちらにも使える」とする出典の両方が実在します。あわじ結びを弔事に使う場合は、とくに事前の確認をおすすめします。
色と本数も、出典によって幅がある
紅白・金銀は慶事、黒白・双銀・黄白は弔事に使うという大枠は各社共通していますが、本数のルールには食い違いがあります。三越伊勢丹は「弔事では偶数本を用いるか、地域の慣習に従って本数を決めるのが一般的」としていますが、高島屋のオンラインストアが実際に案内している掛紙の仕様を見ると、香典返し(志・満中陰志)もお供えも「5本」という奇数の結び切りです。弔事は偶数本、という原則だけで覚えてしまうと、実際の売り場の案内とずれることがあります。
本数の目安は次の通りです(三越伊勢丹・高島屋・松坂屋名古屋店の記載から)。
- 一般的な慶事:5本(3本・7本も使われます)
- 結婚・結納など格式の高い慶事:10本(夫婦水引。両家が結ばれる意味)
- 弔事:5本のことも、偶数本のこともあり、出典によって説明が異なります
内のし・外のしは、手渡しか配送かで決める
三越伊勢丹は「手渡しの場合は、包装の外側にのし紙をかける外のしが礼儀とされ、相手に見える形でお祝いの意を示せます。配送や宅配で贈る場合は、配送伝票によってのし紙が汚れたり剥がれたりすることがあるため、箱にのし紙をかけてから包装する内のしが一般的です」と説明しています。松坂屋名古屋店も「配送する場合は、品物にのし紙をかけてから包装する『内のし』にするとよい」としており、どちらも渡し方を基準にした使い分けです。迷ったときは、贈り先に直接渡すか配送するかで判断すれば十分です。
お中元・お歳暮の時期も、一つに決まっていない
お中元・お歳暮の時期は、同じ会社の公式サイトの中でもページによって記載が違います。高島屋のギフトマナーページは首都圏のお中元を「6月下旬〜7月15日頃」としていますが、オンラインストアのショッピングガイドは「関東地方では6月中旬から7月15日まで」と、開始時期が10日ほど違います。お歳暮も同様で、終わりの時期を「25日頃」とする記載と「20日位」とする記載の両方があり、最近の前倒し傾向についても「11月下旬から」「11月中旬から」と幅があります。どちらが正しいというより、年やお店によって目安が動くものと捉えておくのがよさそうです。時期に迷ったときは、贈り先の地域の慣習や、購入するお店に確認するのが確実です。
母の日・父の日にのしを掛けるかどうかも、高島屋の中で案内が分かれていました。季節の贈り物のページでは「のしあり 紅白5本蝶結び」を標準としている一方、ショッピングガイドでは「のし紙・水引なしで、ラッピングでよいでしょう」と、現金やチケットを贈る場合を除いてのし無しを基本にしています。こちらも贈り先の好みに合わせて選ぶのが無難です。
迷ったときの考え方
出典によって説明が分かれる点をいくつか挙げましたが、共通しているのは次の3点です。
- 蝶結びは「何度あってもよいこと」、結び切りは「一度きりであってほしいこと」という区別
- 結婚・弔事・お見舞いは結び切り、それ以外の一般的な祝い事や季節の挨拶は蝶結び
- 迷ったときは、贈り先の地域の慣習や、購入するお店・ギフトサービスに確認する
あわじ結びの使い場面、内のし・外のしの決め方、お中元・お歳暮の期間のように、百貨店の公式ガイドどうしでも説明が割れている部分は、無理に一つの答えに決めず、その都度確認したほうが失礼がありません。
当店ではのし掛けは承っておりません
この売り場の名前は「贈答品・のし承り」ですが、当店では包装やのし掛けそのものは承っていません。熨斗や表書き、ギフトメッセージへの対応は商品ごとに異なるため、各商品のAmazon商品ページでご確認ください。
贈答品・のし承り売り場には、祝事用の紅白蝶結びの熨斗があらかじめ掛かった状態で届く菓子の詰め合わせもあります。ここまで見てきた「蝶結びは何度あってもよいお祝い事に使う」という区分に沿ったものなので、お中元やお歳暮、季節の挨拶に使う分にはそのまま活用できます。結婚内祝いや快気祝いのように結び切りが必要な場面には向かないので、その点だけご注意ください。